ACAT Japan(Accessible Culture & Art Tours in Japan)は「2025大阪・関西万博 文化芸術ユニバーサル・ツーリズムプロジェクト」の一環として実施されている、観光ツアー造成企画です。
誰もが安心して楽しめるよう、バリアフリーに配慮された観光資源を選び、ひとつひとつの場所をツアーというストーリーでつなぐことで、まだ知られていない地域の魅力を伝えていきます。
2025大阪・関西万博 文化芸術ユニバーサル・ツーリズムプロジェクトとは
2025年大阪・関西万博を契機に、旅と芸術の未来をデザインする。
一般社団法人全国手をつなぐ育成会連合会(以下、全国育成会連合会)による、2025年の大阪・関西万博を契 機とした「文化芸術ユニバーサル・ツーリズム」の実現を目指すプロジェクト。
本プロジェクトは、国内外の障害者をはじめ、「誰もが、いつでも、どこへでも」文化芸術にアクセスできる社会の構築を目的としています。
背景:芸術を諦める人がいる、という現実
2020年より全国育成会連合会が取り組んできた、障害のある方々の芸術活動の支援。
その活動の中で直面した、「障害」を理由に芸術や、その原動力となる“旅”を諦めてしまう方が多くいるという現実。
「だれもが・いつでも・どこへでも」文化芸術にアクセスできるという当たり前の願いを実現するには、まだ多くの課題が残されていることがわかりました。
目指すもの:万博をハブに、全国へ、世界へ
このような背景を通じて、本プロジェクトでは障害当事者団体、支援者団体、交通機関、自治体、福祉事業者との連携を深め、万博をきっかけに日本を訪れる人々を、日本全国の地域への誘致を目指します。
- 地方創生への貢献: 海外からの来場者を地方へ誘い、地域の奥深い文化や魅力を深く体験してもらうことで、新たな観光価値を創出します。
- 共生社会の実現: 芸術と観光が融合した新たな体験を通じて、障害のある方々の“確かな存在”を伝え、共生社会の未来をデザインします。
- 復興支援: 能登半島地震で被災された北陸地域の復興支援プログラムも計画しており、文化芸術を通じた持続的な支援を目指します。
さらに本プロジェクトでは、万博で開催する「ここに私が、(そして) あなたは・・・ 〜障害者の文化芸術国際フェスティバル〜」と連動し、芸術への感動を、日本を旅する感動へと繋げていきます。
コンセプト:できる、できないではなく、向き合うこと。
私たちが考えるユニバーサルツーリズムとは、単に物理的なサポートを提供できるツアー商品を造成・販売することではありません。
「どうすればもっと楽しめるか」をお客様と共に考え、対話を重ね、時には「できない」ことも率直にお伝えしながら、建設的な選択肢を一緒に探し、実践、修正をおこなっていきます。
旅中だけでなく旅前、旅後も含めたこれらのプロセスそのものがユニバーサルツーリズムであると考え、取り組んでいきます。
各ツアーでは「何を感じ、体験できるか」というコンテンツの意図を大切にしています。
例えば「アートを触って楽しむ」「車椅子でも浴衣」「あえて全部を巡らず、時間をかける」といったように、具体的な体験価値を明確に提示することで、「これなら自分でも楽しめるかも」といったように、これまで諦めていた方に届くような設計を目指しています。
もちろん、一つのツアーで、あらゆる人のあらゆるニーズに応えることは現実的に困難です。
だからこそ私たちは、特定の体験や対象者に寄り添った個性豊かなツアーを多彩に用意することでプロジェクト全体で多様な選択肢を提示し、誰もが「これなら」と思える旅を見つけられる、真にユニバーサルな環境の実現を目指しています。
ACAT Japanが目指すもの
本企画では、その土地ならではのアートや文化にふれることで、“日本って面白い!”と感じてもらえる体験をお届けします。
見るだけじゃなく、触れる・感じる・話す。
たとえば伝統芸能の舞台を間近で観たり、地元のアーティストと交流したり、作品づくりを一緒に体験したり…。
そんな「“観光”だけじゃない、心に残る“出会い”」の提供を目指しています。
2025年、大阪・関西で開催される万博。テーマは “いのち輝く未来社会のデザイン”。
本企画では、そんな万博を入り口に、まだ知られていない日本の魅力を発見できる特別な旅を提供します。
障がいの有無に関係なく、文化・自然・人との出会いを、まるごと味わってください。